株式会社友心 友心まごころサービス

熊本震災復旧支援プロジェクト
作業スタッフ用マニュアル

令和8年7月の熊本県地震で被災されたお宅で、屋内の捜索・仕分け作業を行う全スタッフのための手引きです。
被災地の現場は危険を伴います。安全・法令・お客様への誠実さを守り、全員が同じ手順で動きましょう。

屋内作業のみ|最低2名体制|安全最優先|迷ったら止めて本社へ
SECTION 01

このマニュアルの大原則

被災地の作業は、通常の遺品整理とは違い危険が伴います。倒壊しかけた建物、割れたガラス、粉じん、余震——。まず自分たちの安全を守ることが、お客様を助ける第一歩です。

友心が守る4つの原則

① 屋内作業のみ
ごみの運搬・処分、建物の解体はしません(許可がないため)。私たちは屋内の捜索・仕分けまで。
② 最低2名体制
危険を伴うため、1名だけの作業は禁止。必ず2名以上で、声をかけ合って進めます。
③ 安全最優先
「危険(赤紙)」の建物には入りません。危ないと感じたら、作業より安全を優先します。
④ 迷ったら本社へ
判断に迷ったら、その場で決めず必ず本社・責任者に連絡(SECTION 13)。
私たちの立ち位置 被災された方は、大きな不安の中におられます。「想いを大切に」——お客様の気持ちに寄り添い、誠実に。急かさず、丁寧に務めましょう。
SECTION 02

現場に入る前の確認

現場に着いたら、まずこれを確認

① 応急危険度判定の紙
玄関等に貼られた判定票の色を確認。赤(危険)は絶対に立ち入らない。黄(要注意)も慎重に。
② 建物の傾き・ひび
柱の傾き、壁・基礎の割れ、天井の落下。危ないと感じたら入らず本社へ。
③ 電気・ガス・水道
通電火災・ガス漏れに注意。においや異常があれば作業を止める。
④ 余震・足元
余震で崩れる恐れ。逃げ道を確保。床の踏み抜き・釘・ガラスに注意。
お客様に「先に」お伝えすること(公費解体) 「全壊」などと認定されたお宅は、公費解体制度で市町村が家屋も壊れた家財もまとめて撤去してくれる場合があります(対象の範囲は市町村の発表によります)。この場合、お客様が私たちに費用を払って家財撤去を頼む必要は原則ありません。受注より先に、まず罹災証明書の取得と市町村への相談をおすすめしてください。これは友心の約束です。
SECTION 03

安全ルール(最重要)

絶対に守ること ①「危険(赤紙)」の建物内では作業しない ②必ず2名以上で行動する ③危ないと感じたら、迷わず中止して本社へ連絡する。売上より、あなたの命が大切です。

装備(保護具)

石綿(アスベスト)に注意

古い建物ほど注意 2006年(平成18年)より前に建てられた建物は、壁材・天井材などに石綿が含まれている可能性があります。倒壊で飛散する恐れがあるため、むやみに壊さない・削らない。疑わしい建材があれば作業を止め、本社に連絡してください。

その他の危険

SECTION 04

やる作業・やらない作業

友心が引き受ける範囲ははっきり決まっています。範囲を超える依頼を受けたら、その場で約束せず本社へ。

⭕ 私たちがやる作業❌ 私たちがやらない作業
屋内から想い出の品・貴重品を捜索して運び出す ごみ(廃棄物)の運搬・処分 ※一般廃棄物の許可がない
屋内の家財を「残す/処分」に仕分け、敷地内の一箇所にまとめる 建物の解体・基礎の撤去 ※解体工事業の登録がない
運び出した品の泥落とし・簡易クリーニング 「危険(赤紙)」の建物内での作業
作業前後の写真・数量明細の作成 公費解体の対象と分かっているお宅の残置物撤去
運搬・処分・解体が必要なときは、熊本県内の許可業者を紹介・調整 上記を「できます」と安請け合いすること
敷地の外へは運ばない 仕分けした廃棄物を敷地の外(仮置場など)へ運ぶのは友心はできません。お客様ご自身か、市町村の許可を受けた業者が行います。手配のお手伝いはできます(SECTION 08)。
SECTION 05

作業の進め方(5ステップ)

① 捜索・搬出位牌・仏具・アルバム・写真・通帳・印鑑・貴金属・想い出の品を捜して運び出す。お客様の立ち会いが原則です。
② 仕分け・分別屋内の家財を「残すもの/処分するもの」に分け、敷地内の一箇所にまとめる(分別まで担当)。
③ 洗浄運び出した品の泥落とし・簡易クリーニングを行う。
④ 記録の作成作業前後の写真と数量明細を作成(SECTION 11)。お客様の申請資料として使えます。
⑤ ご紹介運搬・処分・解体が必要なら、熊本県内の許可業者を紹介し工程を調整(紹介手数料はいただきません)。
SECTION 06

貴重品・想い出の品の扱い

被災された方にとって、写真一枚・位牌一つが何より大切です。友心の一番の役割は、その想いを守ること

トラブルを防ぐ 「大切な品を勝手に捨てられた」は最も多いクレームです。残す/処分の判断は、必ずお客様に確認してから。迷ったら残す・確認する。
SECTION 07

リユース品の引き取り(重要・法令)

まだ使える品を引き取ってリユースすれば、お客様の処分費を減らせます。ただしやり方を間違えると法律違反になります。次のルールを必ず守ってください。

やってはいけない お客様が「処分したい」品をタダ(無料)で引き取って持ち帰ること。無料で持ち帰ると「ごみ(廃棄物)を無許可で運んだ」とみなされる恐れがあり、友心は熊本でその許可を持っていません。後でリユースしても、この問題は消えません。
正しいやり方(これならOK) まだ使える品は、古物商許可にもとづく「買取(有価物としての引き取り)」として扱います。少額でも値段を付ける(または作業料金から差し引く)ことで、「ごみ」ではなく「価値ある品の取引」になり、適法に引き取ってリユースできます。

買取として引き取るときの手順

お客様メリットの伝え方 「使えるお品を買い取らせていただくと、その分は処分するごみが減り、処分費のご負担が軽くなります」——これが、適法にお客様の負担を減らす正しい説明です。
SECTION 08

廃棄物(ごみ)の扱い

被災家屋から出るごみは「一般廃棄物(災害ごみ)」です。これを運ぶには市町村の許可が必要で、友心は熊本県内で許可を持っていません

絶対NG お客様に頼まれても、ごみを友心の車で運び出さない。良かれと思っても法律違反です。迷ったら本社へ。
SECTION 09

料金の伝え方

金額の最終決定・お見積りは本社・責任者が行います。現場でその場の口約束はしないでください。料金の考え方だけ、正しく伝えられるようにしておきましょう。

基本料金(最低2名体制・税別)

プラン実働料金
基本プラン(作業員2名+車輌1台)半日(3時間)138,000円
基本プラン(作業員2名+車輌1台)1日(6時間)194,000円
作業員を1名追加するごとに半日+39,000円
作業員を1名追加するごとに1日+67,000円
お客様との約束(守る) ①お見積りは無料・書面でお渡し ②即決を迫らない(「ご検討ください」) ③訪問して契約した場合は書面のお渡しから8日間クーリング・オフできる(特定商取引法) ④公費解体の対象になり得るときは受注より先に伝える。
SECTION 10

お客様対応・近隣配慮・守秘

悪質商法にご注意(お客様を守る) 災害の後は、被災者を狙う悪質業者が増えます。友心はその場で契約を迫らない・不安をあおらない。お客様がトラブルで困っていたら、消費者ホットライン188(いやや)番があることをお伝えできます。
SECTION 11

記録写真・数量明細の作り方

作業前後の写真と数量明細は、お客様の自費解体の費用償還や保険金請求の資料になります。丁寧に残しましょう。

SECTION 12

地震保険への対応(トークスクリプト)

地震保険にご加入のお宅では、被害の記録が保険金請求に役立ちます。ただし私たちは保険の専門家でも代理店でもありません。次のルールを必ず守ってください。

絶対にやってはいけないこと(保険業法・トラブル防止) ① 保険金が「いくら出る」「必ず出る」と断言しない ② 保険の請求を代行しない ③ 被害を実際より大きく見せない(水増しは保険金詐欺) ④「保険を使えば無料」と契約を急がせない。これらは悪質業者の手口です。友心は絶対にしません。

私たちができる正しい支援

スタッフが知っておく基礎知識(お客様に押し付けない)

付帯のしくみ
地震保険は火災保険に付いていることが多い。単独では入れない。
対象
居住用の建物と、その中の家財一式。※自動車、1個30万円超の貴金属・美術品は対象外。
損害の区分と支払い
全損=100%/大半損=60%/小半損=30%/一部損=5%(保険金額に対する割合)。「一部損」に至らないと支払われない。
いちばん大切なこと
区分の認定は保険会社が行う。金額は私たちには分からない。詳しくはお客様の保険会社・代理店へ。

※ 上記は一般的な説明です。契約内容により異なるため、必ずご加入の保険会社にご確認いただくようお伝えください。

トークスクリプト(そのまま使えます)

① 加入の確認

スタッフ「差し支えなければ、地震保険(火災保険に付いていることが多いです)にご加入かどうか、ご存じですか? もしご加入でしたら、被害の記録がお手続きに役立つことがあります。」

② 片付け前の助言(最重要)

スタッフ「片付ける前に、2つだけおすすめがあります。①ご加入の保険会社にご一報ください。②壊れた家財やお部屋の被害を、写真に残してください。片付けてしまうと被害が確認できず、認定で不利になることがあります。」

③ 友心の記録のご案内

スタッフ「私どもは、作業の前後の写真と、お運びした家財の数量の明細をお作りしてお渡しします。保険金をご請求されるときの、被害の資料としてお使いいただけます。(認定やお支払いは保険会社がご判断されます。)」

④「保険を使えば無料になる?」と聞かれたら

お客様「保険を使えば、タダで全部やってもらえるの?」
スタッフ「保険金がいくら出るか、出るかどうかは、保険会社さんのご判断になります。私どもからお約束はいたしかねます。まずはご加入の保険会社・代理店にご確認ください。私どもは、そのための被害の記録をきちんとお作りしてお渡しします。」
迷ったら本社へ 保険のことで判断に迷ったら、その場で答えず本社へ。「認定・金額は保険会社が決める/私たちは記録を残すお手伝いをする」——この線を越えないことが、お客様と会社を守ります。
SECTION 13

困ったら本社へ(連絡先)

現場で少しでも迷ったら、その場で決めず本社へ。抱え込まないことが、事故とトラブルを防ぎます。

本社・連絡先 株式会社友心 友心まごころサービス(代表取締役 岩橋ひろし)
電話 0120-960-877 (受付 8:00〜19:00)

こんなときは必ず連絡

迷ったら「やらない・止める・聞く」 分からないことを推測で進めない。止めて、本社に聞く。これが友心のいちばんのルールです。
SECTION 14

当日チェックリスト

着手前

作業中

撤収時

最後に マニュアルは「型」にすぎません。いちばん大切なのは、安全を守り、被災された方の想いに寄り添うこと。無理をせず、迷ったら本社へ。一件一件を誠実に務めましょう。